【速読術】の方法・練習法・トレーニング - その効果にせまる

【速読術】の方法・練習法・トレーニング - その効果にせまる

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東洋の速読術

東洋における速読術は、西洋流の合理主義とは、まったく正反対の進化を遂げてきました。

西洋においては、速読術は、“書物や文書から情報を効率的に読み取るためのテクニック(ツール)”と位置づけられており、その習得法も、大学などでの学習項目として、カリキュラムに組み込められているほどです。

一方、表意文字である漢字文化圏の東洋においては、もともと、漢字一文字の持つ情報量は膨大であることから、比較的短文で多くの情報を伝えることが出来る環境がありました。

たとえば、短文による多くの情報伝達の典型例が、漢詩に代表される詩歌の文化です。

律詩や絶句などの作品は、それ自体が一つの絵画的な芸術となりうるほどの美的価値を持ったことから、一目瞭然で多くの情報を読み取るというアプローチが、そのまま、速読術の基本となり、いわゆる右脳式速読術などが生み出されてきたのです。

そうした一目瞭然の効果やビジュアル面からの速読術は、一種の瞬間記憶術と混同されて評価される誤解を招き、その影響はさまざまな形で、いろいろなところに色濃く残されるようになりました。

また、そうした瞬間記憶的な特殊技能は、東洋的な仙術や気功法などのような超科学的な能力として説明されるケースも多く発生し、速読術そのものの信憑性を低めている面が
あることも否めないのです。

こうした東洋の速読術は、残念ながら、西洋のように国家元首(たとえば、アメリカのカーター元大統領)までもが認める便利な道具として重用されることはありませんでした。

また、学術分野での研究対象になったり、大学のカリキュラムになることもなく、あくまでも自己啓発の1テーマとして留まっている状況となっています。